さんぽするようなのんびりたび

特急ソニックの青と白。「これじゃない感」に包まれる我が子の横で、革張りシートに沈み込む。

九州の東海岸をなぞるように走る、特急ソニック。
大分や別府へ向かう旅の道中、その特徴的な列車に揺られる時間は、旅の大きな楽しみの一つ。

特に我が子らにとっては、某ハンバーガーチェーンのおもちゃ付きお子様セットでゲットし、遊び倒した「青いソニック」に乗ることが、この旅のハイライト。

になるはずだった。
メタリックブルーの装甲をまとった近未来のロボットを思わせるメカニックな車体、その車体を見るだけで様々な妄想ストーリーやファンタジーが頭に浮かんでくる。想像力を掻き立てる。内装においては誰もが知るあの有名アニメーションキャラクターの(ような)可愛らしい耳の形をしたヘッドレスト。
かっこよさと遊び心が詰まったそんな憧れの列車を、駅のホームで今か今かと待ちわびていました。

ホームに滑り込んできたのは、純白の車両

やがて、アナウンスと共に列車がホームへ近づいてきました。
しかし、目の前に現れたのは、想像していたシャープな青色ではなく、なめらかで丸みを帯びた「真っ白」な車両。

「ソニックはまだぁ?」
と、子どもから投げかけられる容赦ない問い。

実は、特急ソニックには青い車両の「883系」と、白い車両の「885系」の2種類が運用されています。青い列車が来ると信じて疑わなかった子どもの表情には、明らかな戸惑いが浮かび、その場の空気はなんとも言えない「なんか、これじゃない感」に静かに包まれてしまいました。

戸惑いから一転、上質なラウンジのような車内へ

ちょっぴり肩を落とした様子の子どもの手を引き、車内へ足を踏み入れると、そこには外観から想像する以上の優雅な空間が広がっていました。

白いソニック(885系)の車内に入ると、足元には白木のフローリングが敷かれ、座席には黒い本革があしらわれている。青いソニック(883系)にも革張りの座席はあるが、こちらは木材と革の組み合わせが醸し出す、どこか書斎のような落ち着いた設え。デッキ部分も無駄がなく、ちょっとしたギャラリーのように整っている。子どもが喜ぶ遊び心というよりは、大人のための静かな移動空間といった趣きがあります。

最初は「青じゃない」と不満げだった子どもも、シートに深く腰を下ろすと、その落ち着いた雰囲気に感化されたのか次第に大人しくなっていきました。というか寝てしまった。

とは言え、親としては子どもが過度にはしゃぐよりも、こうして静かに過ごしてくれる時間のほうが正直ありがたい。思い描いていた「青」には乗れなかったが、結果的にこの上質な空間でコーヒーでも飲みながら一息つけるのだから、旅の巡り合わせとしては悪くない。シートに深く身を預けながら、思いがけない静かな満足感を噛み締めることができました。

「青」と「白」のささやかな見分け方

「どうしても青いソニックに乗りたい(乗せてあげたい)」という場合は、事前の時刻表チェックが役に立ちます。

予約画面や時刻表を確認するときに注目するポイントとして、「7両編成」とあれば883系(青)、「6両編成」とあれば885系(白)となっている。
このたった1両の差に気づけるかどうかが、このささやかな希望を叶える鍵になります。

旅の終わりに

思い描いていた「青」には乗れませんでしたが、思いがけず「白」の上質な空間を味わうことができ、結果としてとても穏やかで贅沢な移動時間となりました。

とはいえ、やはりあのユニークな青いソニックもまた魅力的。
次回の九州旅行では、少しだけ時刻表を意識して、青いソニックの車窓から海を眺めてみたいと思います。

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